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2012年08月05日

Be a Commentator!_J-10

 朝日新聞で連載されている『いじめられている君へ』。カリスマモデルが書いた『一人ひとりが主役』の時点で読む気を無くしていたが、西原理恵子さんのメッセージには強く共感した。全文を転載させていただく。
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《いじめられている君へ》西原理恵子さん
http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY201208040635.html

■ 上手にうそをついて
 うそをついてください。
 まず仮病(けびょう)を使おう。そして学校に行かない勇気を持とう。親に「頭が痛い」とでも言って欠席すればいい。うそは、あなたを守る大事な魔法(まほう)。人を傷つけたり盗んだりするのでなければ、うそって大事よ。これからも、上手(じょうず)にうそついて生きていけばいいんだよ。
 亡くなった夫は、戦場(せんじょう)カメラマンでした。戦場で銃(じゅう)を突きつけられたことが何度もあったけど、一番怖(こわ)かったのは、少年兵だって。
 大人は残酷(ざんこく)な兵士にもなるけど、家に帰ったらやさしいお父さんにもなる。愛することや大事なものを知ってるから。でも、少年兵は物事の重大さが分からず、簡単(かんたん)に人を殺しちゃうんだって。生前(せいぜん)にそう言っていました。子どもってそういう生き物。「子どもなのになぜ?」って思うかもしれないけど、戦場の理屈(りくつ)だと、そうなんだって。
 いくら紛争地帯(ふんそうちたい)でも、年間3万人も死ぬことはそんなにありません。でも、日本ではそれくらいの人々が自殺しています。そう、この国は形を変えた戦場なんです。戦場では子どもも人を殺します。しかも、時には大人より残酷になる。
 学校は、いじめられてつらい思いをしてまで行くようなところじゃない。長い夏休みだと思って、欠席してください。そして、16歳まで生き延びてください。
 高校生になれば、通信制(つうしんせい)高校やフリースクール、いわゆる大検(だいけん)など選択肢(せんたくし)が広がります。何よりもアルバイトができる。お金をもらいながら、社会人にふさわしい訓練(くんれん)を受けられます。お金を稼(かせ)ぐということは自由を手に入れるということ。その先に「ああ、生きててよかった」と思える社会が必ず待っています。(さいばら・りえこ=漫画家)
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 よく「相談して」と言うけれど、そんな勇気があったらとっくに解決できるだろうし、実際に大津市の件を見ると排泄物のような大人たちに囲まれどうしろというのかと言いたくなる。
 調査結果の多くから、「いじめっ子にいじめているという自覚は無い」というものがある。これは事実そうなんだろうと思う。そこから逃げるには、とにかく“避ける”しかない。
 空襲時の防空壕、ゲリラ豪雨時の雨宿り。とにかく、その理不尽な一時をなんとかしのいで、守ると言うよりも逃げるしかない。学校でも会社でも、それは同じだ。
 僕はいじめられた経験は無いけれど、中学のときにヤンキーとけんかをしたことがきっかけで、多くの人に無視をされつづけたことはある。くだらないとは思ったが、それはそれで辛かった。ある女の子の「みんな分かってるから大丈夫だよ」という言葉に癒され、ある日打ち明けた僕に発した母親の「そんな人たちと付き合わなくていいのよ。これからもっと楽しい人たちと出会うんだから」という言葉に救われた。
 僕の場合は無視だったけれど、あれが何かの嫌がらせに発展していたら、当時の僕はどうしていたのだろうか。もしその場合、今の僕が過去の自分にアドバイスをするならば、「一時避難をしなさい」だ。
 西原理恵子さんの言う通り、嘘を言ってでもいい。また「16歳まで生きてください」にも一つの答えがある。子どもも大人も、自分が「くだらない」と思う人間からは、逃げるのがベストだ。雨宿りの気持ちで。

投稿者 西原真志 : 2012年08月05日 23:11

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